Pimax Crystal Lightの魅力と実力を徹底解剖!メリットとデメリットを詳しくレビュー
VRヘッドセット「Pimax Crystal Light」をPimaxより提供していただいたのでレビューします。
本機はインサイドアウト方式にて利用可能ながらも、PCと有線接続して利用してSteamVRなどを利用することを念頭に置いたPCVR用HMDです。
快適な装着感とトラッキング機能
外部カメラで外側を認識してトラッキング
重量は535g。装着してみるとかなりしっかりとクッションに囲まれていて、見た目ほどは付け心地は悪くありません。
軽量設計と頭部への負担分散
カタログスペック上は軽めの重量で、後方にもクッションが付いています。また、頭の上部にもバンドがあり、重量を分散してくれます。
Pimax Crystalとの違い
ちなみにPimax Crystalも試しに装着はしたのですがひたすら重たいです。Pimax CrystalからPCVRに関係のないスタンドアローン機能等を削ったのがPimax Crystal Lightです。
調整可能な装着方法
このダイヤルを緩めて頭に装着し、位置を調整してから、ダイヤルを締めてきつくする。
広い視野を実現するガラスレンズ
Pimaxの普及機にあたる本機。レンズは非球面ガラスレンズ。Quest系と比べても広い視野だと思います。優れた光学系を特徴とするPimax製品を実感できます。
高解像度とリフレッシュレートの調整
本機は片目2880 x 2880で、画素数はPimax 8K同等。高い解像度で快適に没入できます。さすがに筆者の4Kモニター(125%)をOverlayでそのまま描画するにはちょっと足りませんが、スケーリング設定で改善することができますし、「普通にFHDモニター等を使っている人は、設定を変えずに仮想空間上にウィンドウ配置」みたいな用途にも向いていると思います。リフレッシュレートは72Hz/90Hz/120Hzに対応します。
VRChatでも快適な映像体験
VRChatのワールドの描画も良好だと思います。35PPDの高密度な解像感はたまりません。LCDなので、暗部が薄まってしまうのは玉に瑕ですが。筆者が試したのはQLEDパネル版なので、より上位のMiniLED版ならバックライト部分駆動(ローカルディミング)にも対応するため、より広いダイナミックレンジを楽しめる可能性がありそうです。
シンプルな白黒パススルー機能
パススルーも側面二回タップで呼び出せますが、いまどき懐かしい白黒です。これはもちろんMRなんか想定していなくて、「ちょっとHMDを外さずに飲み物を飲むか」と周囲を簡単に確認する用途しか想定していないから割り切っているものだと考えていいでしょう。
迫力の音響体験とマイクの課題
音響関連として、特筆すべきがスピーカー。HMD側についているので、被れば耳のまわりにスピーカーが配置された状態に。音質はけっこう良いです。しっかり低音も出ているし、迫力あるゲームを楽しめます。
なおマイク音質はHTC Vive ProやPICO 4などに近いレベルなのでどちらかというと悪いです。特にスピーカー音量を大きくしている場合にはノイズを除去するためにかなり悪くなるので、小さくすると吉。
豊富なトラッキングオプション
6DoFインサイドアウト式(VRヘッドセット搭載カメラで周囲を確認して位置を測定する方式)のトラッキングながらも、別途Lighthouse環境にも対応可能。同様にインサイドアウトトラッキングのコントローラーは軽いですが、特段トラッキングが良いとか使いやすいといったこともないです。より高みを目指したい人は、アクセサリーのLighthouseパネルを別途購入することになるかもしれません。
手頃な価格帯と選択肢
「あくまでメインの用途はゲームで、SteamVRを使いたい」といった人にとっては、検討候補にはなると思います。Pimax Crystal Lightの価格はLighthouse非対応版で14万台から。Pimax Crystalより10万円安く、BigScreen Beyondよりも2万円安いぐらいの価格です。
視野角重視の方にはPimax 8Kがおすすめ
ちなみに、本機の視野角では物足りない人は、Pimax 8Kだとかの化け物HMDを選択するとよりメーカーの個性、真骨頂を楽しめるとは思います。
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